真面目に本を読むすぎる人は必読な「遅読家のための読書術」

5.0

自分は年間50冊の本を読むことを目標にしています。

今年は、なんとか達成できそうですが、毎年50冊も読めていなかったことを考えると、読書量としてはかなり遅いように思います。

遅読家のための読書術

そんな時にたまたま手にとったのが、「遅読家のための読書術」という本でした。

著者は毎日書評を書き続けるために、1日に2冊のペースで本を読んでいます。年間だと実に700冊を読んでいることになります。

そんな著者が「フローリーディングという読み方」を本書で紹介しています。

遅読家はなぜ遅いかというと真面目に熟読しすぎだからとバッサリ。

確かにそのとおり、自分は本を読むという行為にこだわりすぎていたように思います。さらに、本を読んだというのは一言一句熟読することだとばかり思っています。

でも、熟読しても忘れる時は忘れるからというのが著者の主張です。

100%読もうとするのではなく、1行に出会うために読む。

こんな当たり前のことに今まで気づかなかった自分がアホ過ぎて涙がでます。

フローリーディングだからと言って、ただ流し読みするだけでは読んだことにはならない。

本書では、ほんの魅力を抽出する「書きながら」読む方法が紹介されています。

具体的には本書を読んでいただくとして、その1冊から最高の1行を見つける宝探しのような読み方を勧めています。

本を熟読しても、フローリーディングで流し読みしても、結局1%しか残らないのであれば、フローでたくさん読んでいくほうが良いですね。

久しぶりに自分には雷に打たれたような衝撃を受けた1冊でした。

流し読みのコツとして、飛ばすべきところは躊躇なく飛ばしていくべきだといいます。

「著者の自分語り」や「個別の事例・体験談」、「期待・危機を煽る過剰すぎる表現」なども本質ではないので飛ばして大丈夫です。

途中抜けたとしても、その間になにが書いてあるのかだいたい想像できるので。

なかなか本が思うように読めないという人にはぜひ読んでもらいたいです。