高城剛氏の「2049 日本がEUに加盟する日 HUMAN3.0の誕生」という本を読みました。前著、分断化された世界の後半に位置づけられた本書で未来が少し見えた気がしました。
高城剛氏の著書は足を使ったリサーチを元に書かれているので、机上だけで出した未来予測ではなく、こちらの想像を超える内容が展開されていました。
現在の未来予想は自動運転やAIの話がほとんどですが、本書にはそういった話は一切でてきません。
そもそもAIが脅威とかって言う所の問題ではなくAIは単に単にコントロールできるものでありPCの延長に過ぎないと著者はいいます。
AIによって取って代わられる仕事っていうのは、パソコンが出てきた時と同じように徐々にだが確実になくなっていく。
日々同じ場所から同じ会社に通い同じ人々とばかり、接しているような職業がAIに取って代わられるともいいます。
いくつもの場所でいくつもの仕事を不規則的にこなしている人々はAIにとって変わられることがありません。
本書は、気候変動と世界情勢とHUMAN3.0の3部で構成されています。
気候にかんしては、自分も温暖化が進むとばかり思っていましたが、小氷期に入ると予想されています。2020年ごろから地球は急激に寒くなり2030年までに太陽の活動が現在の60%まで低下し、中でも北半球では急激な気温低下が見込まれていると指摘しています。
近い将来、夏の暑さが懐かしく感じる日がくるのでしょうか?
世界情勢に関しては、世界はどんどん分断化されていき、また統合に向かうといいます。
世界の覇権をめぐって中国とアメリカが激しくやりあっていますが、当面は中国優位な気もします。
ただ、著者によると中国は日本と同じような人口ピラミッド構造なので、中国が世界の覇権を握るとは考えにくいようです。
中国に関しては、自分が今読んでいる「米中ハイテク覇権のゆくえ (NHK出版新書)」のほうがわかりやすいです。
ヒューマン3.0の誕生
漫画の世界だと思われいた改造人間の世界が結構近くまで来ていることに驚きました。確かに人間の脳をコピーすることができれば半永久的にいきることは可能だと思いますが、そんな世界が果たしてやってくるのか、あと30年もすればその答えがわかるでしょう。
この先、30年にどんな未来があるのか、イメージが難しいですが、本書を読むとぼんやりとですが、掴むことができます。